📖店長ブログ
南アルプス市のご家庭で2020年製 日立の縦型洗濯機BW-X120Eを分解クリーニングしました。縦型洗濯機としては洗濯容量最大の12kgです。ビートウォッシュXシリーズの洗濯容量が12kgのものは手前に洗剤自動投入タンクがあり手動の洗剤投入口もあります。2022年製以降の乾燥機能のないXシリーズは奥側に洗剤自動投入ケースが変更になり 洗剤自動投入口も左手前から奥側に移動となりました。
↑乾燥機能がついてなくても内蓋があります。中折れガラストップの上蓋にタッチパネル式操作盤があります。
↑型式 BW-X120E 洗濯容量12kg
↑分解 洗剤自動投入ケースのカバーパネルを開け左右の隠しビスを外します。液体洗剤タンクと柔軟剤タンクも外します。つづいて本体後方左右の6角ロングボルトを外します。
↑フロントパネル下部の3箇所のビスを外し両サイドのボタンを押し 下に引き下げフロントパネを外します。
↑右ピラー裏に隠れている操作盤に繋がる配線のコネクターを3箇所外します。
↑左手前の白い手動洗剤投入ケースとケースの蓋を外します。つづいてその下のオレンジ色のケースの爪を解除し上部パネルから離し 蛇腹ゴムダクトのスチールバンドを緩め洗濯槽カバーと縁を切ります。
最後に液体洗剤タンクと柔軟剤タンクの収納ケース周りの爪を解除すると上部パネルが外せます。ただ、爪が固く嵌っていて外しづらかったので液体洗剤タンクと柔軟剤タンクの収納ケースごと上部パネルを外しました。
↑上部パネルを外しました。 後方の黒いユニットの固定ビス4箇所外して奥にズラし 洗濯槽カバー周囲の8箇所のビスをとり蛇腹ゴムダクト2本取ると洗濯槽カバーが外せます。
↑パルセーター外し 中央のキャップを外し14㍉6角ナットとワッシャーを外しパルセーターを取ります。
↑パルセーター裏の汚れです。洗剤カスや水垢などが厳しく付着しています。普段、定期的にお手入れしていても水垢や洗剤カスによりこんなに汚れてしまいます。この洗濯機のパルセーター裏にはワッシャーが2枚ありますので無くさないよう保管しておきます。
↑脱水槽の固定金具外し 脱水槽を固定している44㍉6角フランジナットを専用工具(38㍉ハンマーレスフランジナット回しと44 ㍉アダプター)を使い固定金具を外します。着脱の際、とても大きな金属音がするので事前にその旨お客様にお伝えしておきます。
↑脱水槽の抜き出し 脱水槽ドラムの中央が固着していて手で引き抜きできなかったので ギアプーラー(125㍉)を使い抜き出しました。
業者のひとは125㍉のギアプーラーがあれば洗濯容量最大の12kgの脱水槽に使えます。逆に洗濯容量が少ない脱水槽には爪が大きすぎて使えないので100㍉のギアプーラーも用意しておくといいです。
↑洗濯槽の汚れ 脱水槽ドラムを抜き出したあとの洗濯槽です。洗剤カス、水垢、カビ、繊維クズなどで汚れています。天然温泉の浴槽で目にする湯垢や水垢と同じように付着しています。
↑脱水槽ドラム裏底の汚れです。分解した部品は屋外でブラシや高圧洗浄機を使い洗浄します。清掃業者さんの多くはお客様の浴室洗い場を借りて洗浄しますが 自分はお客様の浴室を汚したくないので屋外で洗浄しています。
↑脱水槽ドラム側面の汚れです。側面のステンレスが汚れでくすんでいます。
↑パルセーター、洗濯槽カバー、糸くずフィルターのクリーニング後です。
↑脱水槽ドラムのクリーニング後です。ステンレスの輝きが戻りました。
↑脱水槽ドラム内側クリーニング後です。
↑脱水槽ドラム裏底のクリーニング後です。強度をもたせるため細かい凹凸になっています。入り込んでいた汚れはご覧のようにキレイに。
↑洗濯槽のクリーニング後です。
↑組立・動作確認 元のように組立して動作確認OKでした。作業時間は3時間30分でした。
【あとがき】生憎、強い雨でしたがお客様のご厚意でカーポート下を使わせていただき濡れずに作業を進められました。4年の使用でしたが日常こまめにお手入れをしていてもかなり水垢、洗剤カス、カビなどの付着がありました。エアコンと同じように数年ごとの定期的な分解クリーニングをお勧めします。
なお、縦型洗濯機の設計上の耐用年数は7年と洗濯機に貼ってあるラベルに表記されています。メーカーとしての考えは3,000回位使用するとどこかが故障してもおかしくないとのことらしいです。3,000回÷365日≠8年ということです。あくまで設計上のことなので7~8年で壊れるということではありません。