エアコンの吹き出し口付近から床にポタポタ水漏れ(水滴落ち)することがあります。エアコンは冷房や除湿を使うとアルミフィン(熱交換器)が結露し水が発生します。その結露水を溜めるドレンパンという樋が吹き出し口の上部に隠れています。ドレンパンに溜まった結露水はドレンホースを通り室外に排出される仕組みになっています。
①いちばん多い原因はドレンホースの詰まりです。ドレンパンの中でヘドロ状になった汚れやホコリが結露水と一緒にドレンホースを通っているときにドレンホースの内側に蓄積し結露水がスムーズに流れなくなり室内に漏れます。
②エアコンクリーニング後 しばらくして発生する場合があります。汚れの厳しいアルミフィンやドレンパンを高圧洗浄した際にでた汚れがドレンホース内にまだ溜まっていて結露水の流れが悪くなりドレンパンから溢れ室内に垂れます。
③室外機脇のドレンホースの先端から虫が入ってドレンホースを詰まらせることもあります。カナブンの死骸がよく出てきます。ドレンホースの先端に防虫キャップを取付して虫の侵入を防ぎましょう。
④パナソニックの2011年~2014年製のエアコンは吹き出し口の右付近から水漏れすることがあります。エアコンクリーニングしたあとすぐに水漏れすることがありエアコンクリーニング業者を悩ませています。原因はアルミフィンが高圧洗浄で親水性が落ち フィンとフィンの隙間に水滴が橋のようにかかりドレンパンの外に結露水が垂れる「ブリッジ現象」が起こる不具合です。メーカーもそれを承知していて専用の水漏れ対策部品と取付説明書があります。
⑤エアコンを設置した業者が下手くそだった場合があります。室内機を設置する際に結露水の流れが逆勾配になっていたり本体を左右または前後に傾いて取付していたりすることがあります。その為、わたしたちがクリーニングするため分解したときに本体やドレンパンの勾配に微妙なズレが生じ水漏れになることがあります。
簡単なドレンホースの詰まりだったら「ドレンホースクリーナー」という真空吸込みポンプがありホームセンターなどで2,000円程度で販売されています。ドレンホースクリーナーの先端をドレンホースの端部に差込みそこをしっかり握ったままドレンホースクリーナーのハンドルを手前に一気に引きホース内に溜まった汚れや異物を吸出します。詰まりが解消されると詰まっていたものと結露水が一気に流れてきます。